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バトスピの世界観

契約編の世界観

契約編 第3章
「もう一人の契約者」

ダンと契約スピリットたちは、オラクルによって創られた世界『レクリス』を救うため、その鍵になるという6体のオラクルスピリットを求めて旅を続けていた。そんな彼らの元に、オラクル二十一柱の1体「ザ・ハイプリエステス」が治めるという「氷結都市リースグラード」の情報が舞い込んできた。情報を頼りにリースグラードへ向かう旅の途中、ダンたちの前に姿を現す一団があった。
契約者カイ
「お初にお目にかかる、『世界救済契約』を結びし者ダン!私の名はカイ。
君とは別の契約――『世界崩壊契約』を結んだ者だ」
創界神グランウォーカーククルカン
「ボクはククルんだよ! そう、テスカ君とおんなじ創界神グランウォーカー。この世界ってボクたちが望んだ世界じゃないんだよねぇ。だからさ、とっととボクらにこの世界を創り直させてよ、ね?」
相棒翼竜テラード
「吾輩は、グラムバルト空挺隊のテラードだ。天空の紳士と覚えて頂こう」
相棒獅子ラオン
「我はラオン。レオザード獅国、国王である! 我が覇道の前に露と消えよ」
もう一人の契約者、創界神グランウォーカー、そして2体の契約スピリット、数でみればダン側は6体、オラクルの力も得ている。しかし、創界神グランウォーカーの力は無視できない。カイがどういうつもりかは読めないが、先手必勝だ。ダンはグロウを伴いカイに戦いを挑む……が、そこへラオンが割って入る。
相棒獅子ラオン
「いい判断だ。しかし、そうはさせぬ。我がパートナー殿にはまだやってもらわねばならぬことがあるのだからなッ!」
 グロウとラオンの戦いが始まった。グロウの攻撃を難なく受けるラオン、そして、ラオンを守ろうとする近衛獅団たち。これは一筋縄ではいかなそうだ。
一方、テラードの方に向かったスタークたちは劣勢に立たされていた。その理由は、テラードが持ち出してきた1体の巨大兵器スピリットだった。
相棒翼竜テラード
「スタークだったか、吾輩と戦いたいのなら、まずはその殲滅竜装オメガ・ドラゴニスを倒すのだな。空で待っているぞ!」
そして、ククルカンは、呼び出した蛇たちで他の契約スピリットたちの攻撃を簡単にあしらい、直接ダンの下へ向かってくる。
創界神グランウォーカーククルカン
「やっと会えたね、ダン君♪ 早くダン君と遊びたかったんだけど、カイがまだダメっていうんだよ~。でも、やっとお許しが出たんだぁ。さぁ~、一緒に楽しもう♪」
このままでは、グロウの戦いを支援できない。 ククルカンの蛇たちの猛攻を切り抜けて、なんとかグロウの下へ駆けつける。
創界神グランウォーカーククルカン
「あぁ~ん、待ってよダン君~。ボクのことはど~でもいいの~!?」
グロウとラオンは一進一退の攻防を続けていた。間に合った!ダンとカイの視線が交差し、二人は同時に契約煌臨を行う。グロウ・カイザーとキング・ラオンは、激しくぶつかり合い、必殺の拳を繰り出しあう。

オメガ・ドラゴニスと戦う契約スピリットたち、そこでスタークはある異変に気付く。オメガ・ドラゴニスは敵も味方も巻き込んで、無差別に辺りを攻撃し始めたのだ。攻撃は激しくなる一方だ。このままでは危なくて近づくこともできない。オメガ・ドラゴニスの行く先には、目指していた「氷結都市リースグラード」がある。このままでは街は破壊されてしまうだろう。スタークはこの危機を伝えに街に向かった。
相棒機スターク
「エマージェンシーです! リースグラードの皆さん、この街に危機が迫っています!」
破壊を撒き散らしながら迫りくるオメガ・ドラゴニス。ボロボロになりつつも、リースグラードに向かうスターク。街の中枢でこの光景を眺める「ザ・ハイプリエステス」は、スタークの献身的な行動に自らの力を与えることを決める。
オラクル二十一柱 II ザ・ハイプリエステス
「スターク、貴方をずっと見ていました。貴方の行動に報いましょう。わたくしの力を預けます。期待していますよ」
「ザ・ハイプリエステス」の力を受け、スタークはスーパー・スタークへと姿を変える。それだけではない、その体にはオラクルの力がみなぎっている、今なら、オメガ・ドラゴニスを止められるかもしれない。いや、止めて見せよう。スーパー・スタークはライフルのトリガーを引き絞る。

極光にも似た虹色に輝く奔流がオメガ・ドラゴニスを撃ち抜く――。

果たして、オメガ・ドラゴニスは活動を停止し、「氷結都市リースグラード」は守られた。この都市の地下深く、凍り付いた月のドラゴンはただ静かに眠り続ける。

オメガ・ドラゴニスの停止を見て、形勢の不利を悟ったラオンは即座に撤退を選ぶ。そして、テラードも不本意ながらそれに続いた。
相棒獅子ラオン
「グロウよ、覚えておくぞ。次こそは決着だ! それまで生き延びろよ」
相棒翼竜テラード
「えぇーぃ! 戦略的撤退ッ!! 殿は吾輩が務める!」
創界神グランウォーカーククルカン
「テラード君、あれはないわ~ぁ。ボクまだまだいけたのになぁ~。まぁ、ヒヨコちゃんたちもピヨピヨだし~、今日のところは帰りますかねぇ。ダン君、今度はちゃんと遊んでね♪」
契約者カイ
「どうだったかな、私の仲間たちは。楽しいやつらだったろう? オラクルの力、集まるといいな。君がどこまで力をつけるのか、楽しみにしておくよ……結果は変わらないだろうけど、ね」
別れの挨拶とばかりに恭しくお辞儀をするカイ。その上空に虚空が広がっていき、そこから大きな三角帽子を被った黒猫が姿を現す。
???
「刻限です。お迎えに上がりました、ご主人」
カイは悠々と戦場を離脱しようとしている。まだ動ける相棒はいるか? シャックと合図を交わし、懐のデッキに手を伸ばそうとした瞬間、ダンの手をかすめて弾丸が飛んでくる。
???
「そいつぁ無粋ってもんだぜ、ダンさん……」
契約者カイ
「おっと、君たちの活躍の場はちゃんと考えてあるんだ。私の顔をつぶさないでおくれよ。それでは、また会おう、ダン」
虚空へと姿を消すカイたち一行。戦いの結果だけを見れば両者引き分けなのだろうが、ダンたちは疲弊しきっていた。彼は『レクリス』を救うためには倒さなければならない相手だが、強力なライバルの出現にダンは自然と笑みを浮かべるのであった。

ついに姿を現したもう一人の契約者カイ。彼もまた6体のスピリットと契約を結んでいるようだ。まだ正体の分からない2体の契約スピリット、そして、創界神グランウォーカーククルカンの言った“ボクたちの望んだ世界ではない”という言葉。今のダンたちには知らないことが多すぎる。「ザ・ハイプリエステス」の口から語られる『レクリス』の真実に、どう立ち向かうのか。ダンたちの旅は続く。
カイ